あまりに切なく、美しく。
最初人形が生命を得た時のペ・ドゥナが可愛く、それがだんだん肉感を帯びていく過程がエロティック。
見た目ももちろん、たどたどしい言葉と、実はかなり低めの声のトーンの絶妙な組み合わせによって、とても生々しく響く言葉たち

空気を吹き込む側も吹き込まれる側も、ぽってり火照って高揚して、うっすら汗ばんだ肌のなんとセクシーなこと。
ベッドの上の風にも似た音と、それが運ぶいろんなミックスの匂いさえも確かにわかるような

何の説明もなく画面を横切る登場人物たちも、俳優の力か監督のせいか、生々しい日常を生きながら空虚な様子が実に説得力があってよかった。
髙橋昌也って、あんなに老けちゃったのかぁ…でも、老人のおかげで、あの人形だけでなく、見ているこちらも救われた気がした。
歳月を重ねた先人の姿、やがてそこへたどりつくための人生、なのかもしれないな、と


http://kuuki-ningyo.com/

この監督の映画は3本目だけれど、みんな共通してどこか突き放したところがありながら、決して冷淡でなく、なのに妙に乾ききったような冷めた感じがする。
たまたま私が見た3本がそうだった、だけなのかしら?


人気ブログランキングへ↓
http://blog.with2.net/link.php?649573

コメント

最新の日記 一覧

<<  2025年5月  >>
27282930123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

お気に入り日記の更新

日記内を検索