最初は全くチケットが取れなくてハナっから諦めていたんですが、幸運にも一枚入手出来まして、世間様の働いていらっしゃる平日の昼間に見ることが出来ました。
なんと一等席で。あぁぁ、本当に申し訳ない

もちろんお目当てはクドカンの新作だったのですけれど。
いや…いいのか?面白かったけど。夜の部以上に笑ったけど。っていうか、殆ど私しか笑ってないという状況が多々あってですね、「なんか人気のなんとかカンクローっていう人のお芝居だから見に来たのよ」みたいなおばあ様が周囲に何人かいらしてですね、同じ立場の観客である私が謝りたくなってしまいました。
ごめんなさいごめんなさいごめんなさい。これで一万六千円はないですよねぇ。わははは

まぁ、単純に上演時間で割って、クドカンの新作がこのメンツで八千円なら高くはないんじゃないか。しかし、殆どのお客は、歌舞伎を見に来ているわけで。
これも歌舞伎と言ってしまえる懐の広さは十分承知ですが、今のこのご時世にきっと観客の懐はそんなに豊かじゃござんせんよ?(誰が上手いことを言えとw)

これが歌舞伎かどうか、いえ、もちろんれっきとした新作歌舞伎ですが、それは脇に除けておいて、よろしかった点をいくつか。
 七之助がとってもよかった。鼠小僧の時の突き抜けっぷりに加えて、こちらでは江戸に出て来た娘の不安と強かさも感じさせ、さらに可憐で、キャラが立っていた。
 ゾンビに扮する役者さんがみんな楽しそうなので、見ていて一緒に楽しむことが出来た。こういうのはとことんやってくれないと、ついていけない。
中でも粋なお姐さんだった扇雀が、ゾンビ化するや一転、嬉々としてブイブイ踊っている姿には笑ってしまった。しかも、美しいときているから!

一番よかったのは、三津五郎。何しろ休憩時間になると同時に売店に走って行き、登場シーンの舞台写真を買ってしまったくらい。
カッコイイなぁ。キザな二枚目。でもどっか抜けてる。そこがまた憎めない。
それと、私だけの密かな楽しみは、歌舞伎座の舞台にどどーーーん!と、しりあがり寿の絵が並んだ図。凄~い。
本当に歌舞伎って、なんでもアリだ

12月15日 昼の部
一、操り三番叟
 三番叟 勘太郎
 後見 松也
 千歳 鶴松
 翁 獅童

二、新版歌祭文 野崎村
 お光 福助
 お染 孝太郎
 後家お常 秀調
 久作 彌十郎
 久松 橋之助

三、新古演劇十種の内 身替座禅
 山蔭右京 勘三郎
 太郎冠者 染五郎
 侍女千枝 巳之助
 侍女小枝 新悟
 奥方玉の井 三津五郎

四、大江戸りびんぐでっど
 半助 染五郎
 お葉 七之助
 大工の辰 勘太郎
 根岸肥前守 彌十郎
 遣手お菊 萬次郎
 丁兵衛 市蔵
 与兵衛 亀蔵
 佐平次 井之上隆志
 紙屑屋久六 猿弥
 和尚実は死神 獅童
 石坂段右衛門 橋之助
 女郎お染 扇雀
 女郎喜瀬川 福助
 四十郎 三津五郎
 新吉 勘三郎


他の演目
*三番叟
 勘太郎は凄い。上手い。そして例によって勘三郎に似ている。
だから私は苦手w
獅童はあまり見せ場がなかった

*野崎村
 福助は、時としてやり過ぎに思えることがあるのだけれど、前半で飛ばして笑いを取った分、後半の切なさ、哀しさが際立ったように思う。
孝太郎のお嬢っぷりと、橋之助の煮え切らない優男っぷりが、一層お光の叶わぬ恋をいじらしく見せる。
それにしても、あれを演じているのが五十近い男性で、しかも慕う相手役は実の弟で…などと考えてしまうと、見ていてクラクラ。
なんで今まで歌舞伎にハマらなかったんだろう?こんなに私好みの芝居があったとは!(バカ)

*身替座禅
 大笑い。やっぱり勘三郎は上手い。こういうのだと鼻につかない。色っぽく可愛らしい。
見ている間に考えたのだが、勘三郎と三津五郎と、役を取り替えたらどうなるだろう?…笑えないかもーw

http://www.kabuki-bito.jp/theaters/kabukiza/2009/12/post_51.html

結論:私はやっぱり、野田秀樹より宮藤官九郎の方が性に合っているようだ
で、勘三郎より三津五郎が好き~


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